
【製品レビュー】COZOY D2 ―輪郭と定位で聴かせる1万円台の2DD万能イヤホン
⚡ 忙しい人向け3行まとめ
- 10mm+6mmのデュアルダイナミック - 6mmベリリウムが低域専任という珍しい役割分担
- 定位と分離が価格以上 - FPSの足音と銃声の方向が取りやすく、ボーカルが近い
- 3.5mm/4.4mm交換式プラグ付きで11,800円(税込) - マイクはないのでボイスチャットは別途
COZOY D2は、10mmのグラフェン複合振動板と6mmのベリリウム振動板を組み合わせたデュアルダイナミックドライバーの有線イヤホンです。2026年8月28日に国内発売され、価格は税込11,800円。銀メッキ単結晶銅ケーブルに3.5mmと4.4mmの交換式プラグが付いてこの値段です。
公式は「低音域にフォーカス」と説明していますが、私が聴いた印象は少し違いました。低音で押すのではなく、音の輪郭と配置で聴かせるイヤホンです。この記事ではFPSでの足音の聞こえ方を軸に、音の傾向と付属品、気になった点を書いていきます。
🔧 基本スペック&技術仕様
主要スペック
| 製品名 | COZOY D2 |
| ドライバー | φ10mm グラフェン複合振動板ダイナミック(デュアル磁気回路・デュアルキャビティ)+ φ6mm ベリリウム振動板ダイナミック |
| 再生周波数帯域 | 20Hz〜20,000Hz |
| インピーダンス / 感度 | 20Ω / 102dB |
| ハウジング | 医療グレード樹脂(3Dプリント)、フェイスプレートはPVC |
| コネクタ | 0.78mm 2pin |
| ケーブル | 銀メッキ単結晶銅(OCC)、約1.2m、3.5mm/4.4mm交換式プラグ |
| マイク | 非搭載 |
| 付属品 | ケーブル、イヤーピース(シリコン2種×S/M/L、低反発フォームM)、キャリングポーチ |
| 価格 / 発売日 | 11,800円(税込)/ 2026年8月28日 |
開封画像








🎧 音の傾向:低音フォーカスと言うより、輪郭と定位のイヤホン

全体像を先に
- 低音は量より質 - 立ち上がりと収束が速く、必要な曲だけ深く沈む
- ボーカルがやや前 - 息遣いまで拾うが、押し付けがましくはない
- 音場は横に広く、分離が良い - 音数の多い曲でも団子にならない
低音から。量で押してくるタイプではありません。キックとベースの音程がはっきり取れて、立ち上がりも収束も速い。サブベースは録音に入っていれば深いところまで出ますが、入っていない曲で勝手に膨らむことはない。公式の説明とは印象が違いますが、私にはこの方が好みでした。
中音域はこのイヤホンの主役です。ボーカルが少し前に立ち、声のかすれや息継ぎまで拾います。男性ボーカルの厚みも女性ボーカルの伸びも自然で、伴奏が左右に広がった中にボーカルが置かれる配置が気持ちいい。高音域は抜けが良いものの派手ではなく、シンバルがギラつかないので長時間でも疲れません。
鳴らしやすさは文句なしで、スマホの直挿しやUSB-Cドングルで十分な音量が取れ、DAPやDACアンプにつなぐと分離がさらに上がります。
🎮 FPSでの使い勝手:足音と銃声の方向が取りやすい

ゲーミング視点での評価
- 左右の定位と距離感が明瞭 - 壁越しの足音の左右判定が楽
- 低音が締まっているので足音が埋もれない - 音楽用イヤホンにありがちな弱点がない
- マイク非搭載 - ボイスチャットは別途マイクが必要
音楽用イヤホンをFPSに持ち込むと、低音が膨らんで足音が埋もれることがよくあります。D2はその逆で、低音が締まっているぶん足音とリロード音が浮いて聞こえます。VALORANTとApexで試しましたが、壁越しの足音の左右と、近づいてくる距離の変化が追いやすかった。上下方向は普通のステレオイヤホンの範囲なので、そこは過度に期待しないでください。
銃声は方向だけでなく反響も分かれて聞こえるので、屋内戦での位置把握にも効きます。遮音性は普通で、ハウジングにベント穴があるぶん外の音は多少入りますが、デスクで使うなら問題ありません。PCに直接挿しても鳴りますが、マザーボードの端子はノイズが乗ることがあるので、気になる人は数千円のUSB DACでもいいので挟むと安定します。
マイクは付いていません。Discordや味方とのボイスチャットには、USBマイクかサウンドカードのマイク入力を別に用意してください。コネクタは0.78mm 2pinなので、社外のマイク付きケーブルに交換する手もあります。
🔌 交換式プラグとバランス接続:4.4mmで化ける

1本のケーブルで3.5mmと4.4mm
- 差し込み式の交換プラグ - 工具なしで付け替えできる
- 4.4mmバランスで音場が広がる - 対応するDAPやDACアンプがあるなら試す価値あり
付属ケーブルはナイロン系の被覆で柔らかく、タッチノイズが少ないのが良好。耳掛け部分もきつくないので長時間でも痛くならず、スライダーも付いています。プラグは根元の位置合わせの点を揃えて押し込むだけで、ネジ式ではないもののしっかり固定されます。

3.5mmから4.4mmに変えると、音場が横だけでなく奥にも広がり、各パートの分離が上がって、ボーカルが少し近づく印象です。3.5mmが全体を俯瞰する聴き方なら、4.4mmは音の中に入る聴き方。同じイヤホンでここまで変わるのは面白い。ただし4.4mm端子のないスマホやPCではこの恩恵はありません。3.5mmでも十分に良い音ですが、FPS用途だと音の分離感が向上し索敵がしやすくなるので対応するアンプを用意できると良いでしょう。
バランス接続の仕組み:3.5mmの一般的な接続(アンバランス)は、左右の信号が戻りの配線(グランド)を共有しています。4.4mmのバランス接続は左右それぞれにプラスとマイナスの配線を独立させるので、左右の信号が混じるクロストークが減り、対応機器では出力も上がります。音場の広がりや分離の向上はここから来ています。効果はアンプ側の設計に依存するので、4.4mm端子を持つDAPやDACアンプで初めて意味を持ちます。
🔍 筐体と装着感、付属品のチェック

💎 筐体とデザイン
医療グレード樹脂の3Dプリントに、大理石をイメージしたPVCフェイスプレート。左右で模様が違い、1万円台には見えない。グロス仕上げなので指紋は付く
👂 装着感
2DDとしては小ぶりで軽い。耳の窪みに収まり、長時間でも痛くなりにくい。ノズルは標準的な太さで、社外イヤーピースの選択肢も広い
🧵 ケーブル
銀メッキ単結晶銅の編み込みにナイロン系被覆。3.5mm/4.4mm交換式プラグとチンスライダー付き。買い替えの必要を感じない品質
🎒 イヤーピースとポーチ
シリコン2種(広口と標準口)がS/M/L、低反発フォームがMサイズ。グレーの巾着ポーチ付き。ハードケースはなし

⚖️ メリット&デメリット:正直レビュー

🔥 メリット
- 定位と分離が価格以上 - FPSの足音の方向が取りやすい
- ボーカルが近い中音域 - 息遣いまで聞こえる
- 量より質の低音 - 足音が埋もれず、長時間でも疲れない
- 3.5mm/4.4mm交換式プラグ - 環境を選ばず、4.4mmで音場が広がる
- スマホ直挿しで鳴る - アンプ必須ではない
- 付属品が一通り揃う - ケーブル、イヤーピース7ペア、ポーチ
- 小ぶりで軽い筐体 - 見た目も価格以上
⚠️ デメリット
- 低音の量感は控えめ - 重低音派には物足りない
- マイク非搭載 - ボイスチャットには別途マイクが要る
- 交換プラグは差し込み式 - 抜き差しは慎重に
- グロス仕上げ - 指紋が目立つ
- ハードケースなし - 持ち歩きは巾着ポーチのみ
💡 デメリット対策
- 低音の量感:付属の低反発フォームか広口のシリコンでしっかり密閉すると、低音の出方がはっきり変わる。それでも足りなければ、再生機器側のEQで低域を少し持ち上げれば済む。締まった低音は残るので、量を足しても濁らない
- マイク:FPS用途なら、どのみちイヤホンのインラインマイクより単体マイクの方が音質は上。数千円のUSBマイクを足すと考えれば、この価格でも合計は抑えられる
- 交換プラグ:位置合わせの点を揃えてまっすぐ抜き差しすれば緩まない。頻繁に付け替えないなら、使う方を挿したままにしておけばいい
- 指紋:付属ポーチにマイクロファイバーを1枚入れておく。拭けばすぐ落ちる
- ハードケース:持ち歩きが多い人は、1,000円前後の汎用イヤホンケースを足す。デスク据え置きなら巾着で十分
🎯 こんな人におすすめ&避けるべき人
✅ 強くおすすめ
- FPSで足音の方向を正確に取りたい人
- ボーカル中心に音楽を聴く人
- 4.4mmバランス対応のDAPやDACアンプを持っている人
- 1万円台で見た目も良い有線を探している人
- 初めての本格的な有線イヤホンとして、付属品込みで揃えたい人
❌ 避けたほうが良い
- 重低音の迫力を最優先する人
- マイク一体型で完結させたい人
- 高域に敏感で、暗めの音が好きな人
- ハードケース必須で持ち歩く人
🏆 総合評価:付属品を買い足さずに完結する1本
2DD×交換式プラグ×11,800円
低音で押さず、
輪郭と配置で聴かせる有線イヤホン
D2で私が一番気に入ったのは、音と音の間に余白があることです。低音が土台に徹しているから、ボーカルも足音も埋もれない。この価格で2DD、交換式プラグ、イヤーピース7ペア、ポーチまで付いてくるので、付属品を買い足す必要がほぼありません。
一方で、重低音の迫力を求める人には向きません。マイクがないのでFPS用として買うなら別途マイクの手配が要りますし、届いてすぐは上の帯域が少し硬い。それでも、足音の方向を正確に取りたいFPSプレイヤーと、ボーカルを近くで聴きたい人には、この価格帯で真っ先に候補に入れていい1本です。
低音で殴らず、
輪郭と配置で聴かせる。
足音の方向まで、はっきり見える1本。
購入リンク
※国内正規品、税込11,800円(執筆時点)
※マイクは付属しません。ボイスチャット用のマイクは別途ご用意ください
※価格は変動するので、リンク先で最新の価格を確認してください
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